『Shadowrun』がゲームオンデマンドで配信開始

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『Shadowrun』とは

 『Shadowrun』はFASA studio開発の対戦型FPS(一人称視点シューティング)である。プレイヤーはRNA側とリネージ側に別れ、四種類の種族とマジック・そしてテックを使い分け、相手のチームを倒すことを目的とする。

 8対8の最大16人対戦がメインなのだが、とにかくそれを作りこんでいる。有名な『Halo』のリードゲームデザイナー・John Howardがシステムとバランス調整に3年を費やしたとのことで、それに見合った出来となっているだろう。僕がXbox360で最初に遊んだFPSがこれだったのだが、あまりの出来のよさに、これ以降触った他タイトルすべてが霞んで見えるようになってしまった。

 とはいえ、この『Shadowrun』の対戦、基本ルールは旗の取り合いである「キャプチャー・ザ・フラッグ」に類似したものであるし、マップも左右対称のものが多い。武器もそこまで珍しいものが揃っているではないし、グラフィックもずいぶん前のゲームということで、あまり見所にはなりえないだろう。しかし、わざわざこうして記事にしているということは、ちゃんと魅力があるというわけである。

 このゲームには「テレポート」という壁を超えてワープできてしまう能力があったり、あるいは空高く飛ぶことのできる「グライダー」などという技術が存在していたり、壁の向こうを除ける「エンハンスビジョン」なんでものがある。そして、それらを単なる異色の存在として用意しているのではなく、対戦ゲームとして納得がいくバランスに落とし込んでいるのだから素晴らしい。

 対戦FPSの常識で考えれば、壁を越えたり空を飛ぶというのはあってはならない話である。プレイヤーは地に足をつけ、スプリントでマップを走り回らなければなければならないと思い込んでいる。それは製作側からしても当たり前で、ゲームから破綻を無くすのであれば、出来る限り想定外になりうる要素は避けたいわけだ。

 マップをぶち抜いて移動できたり自由に空を飛べるようなシステムは、例えるならば100m走で空を飛べる選手が参加するようなものだろう。こうなればもはやルールは崩壊してしまい、レギュレーションに飛行禁止の一文を付け加えるしかない。FPSで考えれば、ワープや空を飛べる相手は、目の前から敵が現れるという常識を無くすだけでなく、空から来るパターンや壁を抜けてくるパターンなどの考慮をしなければならず、製作の上でチェックすべき量は膨大なものとなる。つまり、そんな無茶な要素を入れてしまえば、まずバランスの良い対戦ゲームなど作れない。そもそも、そんな厄介ごとを加える必要性はないのだ。

 しかし、『Shadowrun』はとにかくマルチ対戦に注力した作品である。その一見無理とも思える要素を詰め込んでおきながら、完璧に近いといっていいほどのバランス調整に成功した。これによって、実に爽快感が溢れる上に、様々な手段で相手と戦うことのできるFPSを生み出したわけである。

 そして、プレイヤーキャラとして選べる種族・特殊能力も一長一短の要素を持っている。どれかが決定的に強いということはなく、しっかりとしたすくみ状態になっており、チームはうまく作戦を組む上でそれらを取捨選択して使わねばならない。

 また、相手を倒すだけでなく、味方の援護をすることによってチームに貢献できる内容になっている。あくまでこのゲームは、8対8で集団戦をすることを最重視しているのだ。無茶とも思える移動手段は、攻め方の種類を増やすため。すくんでいる種族や能力はチームとしての戦い方を方針付けるため。援護が貢献としてポイントになるのは、集団としての戦い方を推奨しているためである。

 ここまでお膳立てされたマルチ対戦ゲームとなれば、奥深さはお墨付きとなるだろう。とある傾向に偏らせれば勝利が掴める、なんて底が浅い作品にはなりえない。本当に見事な仕上がりになっている。

 本来は2010年8月24日にゲームオンデマンドで配信される予定であったが、一度延期になった。そして、今度こそ本当にダウンロードできるようになったので、それを知らせるためにこうして記したのであった。

面白いゲームでも、良い作品とは限らない

 称賛するような論調で書いたが、残念ながらここはSSDMの管理する「毎日ムキムキ」である。褒め言葉ばかりで終わるとは、然うは僕が卸さない。そんなことがあるとしたら、買収されているか脅されているか、あるいは私利が絡んでいるか、もしくは僕が混乱しているかという所であろう。

 この作品は2007年6月21日に発売されたのだが、あまり売れなかったようである。日本ではかなり投売りが目立ち、僕もかなりの安価で買った上に、その一年後くらいに新品が500円で売られていたのを見て、悲しくなってつい買ってしまった。しかし、前述のように出来は異常といっていほどのもの。実際に遊んだプレイヤーの評価も高い。なぜそうなったのか。

 まず、パッケージ画像を見てもらえばわかるが、本当にマイクロソフトは売る気があったのか? と疑問を持たざるを得ないイラストである。これだけではどんなタイトルかさっぱりわからないし、ただでさえ日本では馴染みの薄いFPSというジャンルである。当時はマルチ対戦ができるゲームは多くなかったが、それでも売れなかった。ということは、ほとんどの人には内容を理解してもらうことすらなかった、といえるのだろう。

 そして、Windows VistaとXbox360という違うプラットフォーム同士で対戦できる、「クロスプラットフォーム」なるものを実験的に取り込んだというのも問題であった。結果からいうと、このクロスプラットフォームは失敗に終わった。PCユーザーを取り込めなかったという点は、対戦ゲームにおいて大きな傷になってしまう。

 更に売り文句にもある「充実のオフラインプレイ」というのが非常に痛い。この作品、マルチ対戦に注力しすぎたせいで、シングルプレイがほとんど存在していないのである。多くの作品にとって、マルチ対戦などというのはおまけ程度のものだ。確かに作りこんでいる作品はあるが、結局のところ『Shadowrun』には勝てないのではないか。しかしそれは、そこまではする必要がないからであろう。

 どんな作品でも、マルチプレイができればとりあえず面白い、というのはまったくもって確かな事実なのである。それが多少出来損ないであっても、フレンドと一緒に喋りながら遊べば退屈しのぎにはなるだろうし、それがそこそこの出来であったのならば楽しむことは難しくない。となれば、マルチプレイは出来自体よりも、むしろフレンドと一緒に遊べるかどうかが問題であり、要するに販売本数が多ければ多いほど楽しいと言われるわけだ。早い話、有名タイトルやブランドの対戦のほうが、普通の人にとっては面白いわけである。

 トドメに、『Shadowrun』はその奥深さ故に自分の首を締めることになっている。かなり戦略に幅があるのだが、パブリックゲームではその広さを生かしきれていない。かなりワンパターンな戦い方が目立ち、プレイヤーがゲームのポテンシャルを引き出せていないのだ。

 僕が遊んだ限りでは、身軽な種族を使って一人で戦いをこなすプレイヤーというのが多い。無論、それも作戦のひとつとして有り得るだろう。ただ、あまりにもそればかり選ぶ人が多すぎて、チーム戦として成立していない試合が多い。それが偶になら良いにしても、何度も何度も見てしまったため、正直なところげんなりしている。せっかく違う戦闘を出来る要素があるというのに、手を出す人が少ないのだ。

 もちろん、パブリックゲームということで他人を頼れない故にこういった傾向が強くなる、ということもあろう。そして、これは遊んでいる側が完全に悪いというわけではなく、むしろ可能性を秘めておきながら、それを理解させるまでに至らなかった製作側にも非があるのだろう。

 マルチ対戦ゲームをプレイしている人が口々に言う、バランスの良いゲームだとか、飽きの来ない作りだとか、そういったものがこの『Shadowrun』には込められている。しかし、この作品が多くの人によって遊ばれることはなかった。少なくともXbox360でマルチ対戦ゲームをする人には、それらのものを必要としていなかったのであろう。これがこの作品に対する僕の見解である。

それでも好きなんだ

 こう書いたが、僕個人としては非常に好きなタイトルである。前線に出てもよし、その支援に回ってもよし、後方で地味な仕事につくもよし(矢面に立ってくれる人がいればの話ではあるが……)。どれをやっても面白く、腕の磨き甲斐がある。やればやるほど深みが出るし、思い出も色々とあるタイトルだ。

 とはいえ、これまた前述の理由から嫌気が差した面や、問題も沢山ある。そんなわけで、「ぜひ買うといいだろう」とは口が裂けてもいえないのが悔しいのだが、とりあえずマルチ対戦FPSとして優秀なのは確かだ。

 そして、こういった市場から消えやすいであろうソフトが、オンラインで手に入るのは喜ばしいことだ。オンデマンドの醍醐味ともいえるのではないだろうか。買えとは言わないが、存在することを一人でも多くの人に知ってもらいたい。
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Shadowrun 82

 なんか手ごろな対戦ゲームはないかなと思うと、やはりShadowrunをやりたくなる。

 適当に野良試合をやっていたら、狙っていた相手が壁に隠れて出待ちをする状態になったんですよ。こっちはライフル持ちで、相手は体力が削れているはずなので、出てきた瞬間3点バーストを当てれば倒せるはずだった。しかし、相手が顔を出した瞬間とほぼ同時に僕も顔を出して、倒れているのは僕だった。脳天にスナイパーライフルで風穴があけられていたのだ。

 この瞬間に、僕の心臓もぶち抜かれたというべきか、あるいは脳みそをぶち抜かれたのか。対戦ゲームで「強くなりたい」という感情がどこからともなくギュンと湧いてきた。悔しさや情けなさでもない、単なるそういう欲求が湧いたのである。
 壁から顔を出した一瞬に、劣勢でも相手の頭を冷静にブチ抜ける。強いということは、格好がいいということはこのことではないか。こんなに輝く瞬間があるならば、僕もゲームがうまくなりたい。

 ゲームはただの暇つぶしだの、くだらないだの言われることもある。しかし、本当にそうなのだろうか。間違いなく他に見劣りしない、目を見張るものがある。ゲーマーはそのあたりをわかっているのではないだろうか。
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Shadowrun 81

 今日はインディーズゲーム雑感すべての更新と、まとめ記事、ついでに今日配信された最新インディーズゲームの雑感まで更新しておきました。下のほうにあるんで、よかったらどうぞ。
 あとTwitterをやりはじめました。(http://twitter.com/SSSSSDM

 はぁ…久々にやったShadowrunやっぱ面白い…。
 いいよね、警戒する要素がいっぱいあって。背後をとるのも当然だけど、エンハンスで見られて種族・数で不利な場合、テレポでいきなり表に出てくることもある。それを逆手にとって、高火力で相手を殺すこともできる。自分で背後を取るときにスモークでエンハンスを警戒するのはもちろん、正面から突っ込むにスモークを使うのが有効なときもある。
 その挙句、他にもいろいろ要素があるくせにバランスはいいという…なんてゲームだ。

 久々だったので腕はアレだったが、フレンドとも野良試合であったし、光回線になってからホストもできたし、楽しかったなあ。ホントにいいゲームだ。
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Shadowrun 80

 TF2の動画を見てたら対戦ゲームがやりたくなり、野良で数戦。

 ホストが日本人の方だったらしく快適であった。ゲーム内容はまあ野良的というか。内容は例のごとく、エルフとヒューマンが飛びまわりツリー群もなければ戦線もないような状況。間違えてフリーフォーオールを選んだかとおもった。
 この内容になった理由は何かと考えてみると、ひとえにアーティファクトを無視しているプレイヤーが多いのと、報告をしないプレイヤーが多いことではなかろうかという考えにたどり着く。というのは、僕がアーティファクトをできる限り運ぼうとしたりしつこく戦況報告をすると、味方チームも思い出したように同じことをしてくれるのだ。アーティファクトをもって移動報告を何度もすると先に場所の確保をしてくれていたり、あるいはついてきてくれたりで、チーム戦らしくなる。そして、それができるようになると、自然とアーティファクトを意識するようになり、またそこから自然に戦線というものも同時にできてくる。こういうほんの些細なことで、チームらしさってのは出るのかもしれない。

 そんなことを考えていたら、何か知らんがやたら連勝することにも気づいた。しかもそのレイプ具合もなかなかひどいもので、だいたいが6-1でこちらが勝つ。あまりにも不自然なので、プレイヤー履歴を見てみたら、自チームにいる日本人がどうやら結構な大人数でパーティーを組んでいるらしい。相手チームには外人が大半。そしてホストはどうやら日本人の方であるということを思い出した。
 なんかどうでもよくなってしまった。
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