DLC 第2・3弾は、ダウドが女王を殺したことについて(プレイヤーも)悩む物語 『Dishonored』 05

DLC2・3は、本編において憎むべきだった相手が主役に

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DLC2,3は続きのストーリーもの

 『Dishonored』のDLC第2弾『The Knife of Dunwall』と、第3弾『The Brigmore Witches』をプレイしたのだが、これは続き物なのでまとめて記事にしてしまおう。それぞれを切り出しても仕方がない。

 さて、このDLCの主人公はダウドである。本編では女王を殺したあげく、その娘も誘拐したというロクデナシのクソ野郎なのだが、実はその行動が彼の本意ではなかったらしく、それに悩まされつつ「デリラ」という存在を追うことになるという物語である。

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使い回しマップもいくつかあるが、新規マップのほうが多めに登場する

 なかなか意味のわからない説明になってしまったが、実際のところ話としては後付けになるのだろう。さておきゲームとしては、本編のミッションが増えたと解釈するといいはずだ。細かい部分(超常能力やガジェット)に違いはあるものの、やることは同じようなものである。

 とはいえ、新規マップがあり、新しい敵もいるわけで、本編のゲームプレイに物足りなさを感じたのであれば嬉しいDLCとなるだろう。まさしく本編が増えたようなものなのだ。

ひどい実績以外は特に何事もなくおわり

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『The Brigmore Witches』のほうでは魔女たちが大きな敵となる

 そして、本編の気になる点もほとんど同じまま引きずり続けている。たとえば物語が薄いのでダウドの「女王を殺した葛藤」がまったくわからなかったり、相変わらずシステムや話からは不殺ばかりが評価されたり……。選択による結果の差異も存在するものの、これもやはり不殺が前提になっているように見える。

 そのため、僕はやはり本編と同じ形で、とりあえず1周目は殺しまくりの見つかりまくりでクリアし、2周目は得た知識で不殺・未発見を目指すも、割と安定したルートになって特に感慨もなく終えてしまった。

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『Dishonored』の実績もコンプリート

 よって、本編を遊んだ段階でほとんど書くべきことは終わっていたと言えるだろう。いや、DLC第1弾「Dunwall City Trials」の実績は本当に叫びだすほどムカついたシットであったということは、しつこくても書いておかねばならない。
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DLC「Dunwall City Trials」はやりこみ型なのにやりこみたくない 『Dishonored』 04

アーケード・ライクと呼ぶべきだろうがアーケード・ライクと言いたくないDLC

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DLC第一弾は地獄のやりこみDLC

 『Dishonored』は本編を終えたのでDLC第一弾『Dunwall City Trials』へと移っていくわけだが、これは10種類のチャレンジが入っている小さなコンテンツである。収録されているのはステルス・アクション(銃撃)・パズル・機動(レース)の4種類で、それぞれのハイスコアを目指したりと、やり込むアーケード・ライクな作りだ。

 ……しかし、ハイスコアを競うようになってはいるが、どの種目もランダムな要素が多いためスコア争い向きではない。単なるレースでさえ初期マナに差があったりと、スコアラーを殺す気かと思える。もしやディレクターの親がスコアラーに殺されたのかと疑いたくなるが、これは深く考えずに間に合わせで作ったと解釈すべきだろう。

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誰が目標かわからないという不思議なチャレンジの一場面

 とはいえ、最初に触ってみた時の感触は悪くなく、ターゲットの情報を調べあげてから暗殺するチャレンジや、宝だけをこっそりと回収するチャレンジなどは、なかなか面白かった。やはり、短めで多様性のあるミッションを選択できるほうが、この手のゲームと相性が良さそうだ。

中盤あたりからテンションだだ下がり

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鯨油缶を撃ちまくるチャレンジは、いくらなんでも芸がなさすぎる

 しかし、アクション系のチャレンジになるともう食傷気味で、上から降ってくる鯨油缶を撃ちまくるだとか、現れる敵を殺しまくるだとか、あまりそういうゲームではないだろう。そして、これらを思い切りうまくやらねば実績を獲得できないときている……。

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パズル系は殺し方によって点数が入るのだが、その計算もかなり曖昧だ

 また、パズルに至ってはバグなのか一部の説明文が出ていないらしく、そもそも前提条件がよくわからないという有り様になったりするので弱った。いや、それぞれを軽く遊ぶならいいのだが、やり込むことが前提になっているDLCでこの作りというのは……。

 しかしながら、実績を全解除するためにはそれをさんざんやらねばならないのだ。このDLCに対して文句を言い続けてコントローラーに怒りをぶつける未来しか見えない。
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もしや、これは暗殺するゲームではなかったのだろうか? 『Dishonored』 03

殺すほうが楽しいのだが、殺さないほうに誘導されているような

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人殺しをしないとエミリーが素顔を描いてくれるが、人殺しの顔に描かれている気がする

 しばらく放置していた『Dishonored』の二周目をはじめ、とりあえず不殺かつ未発見でクリアすることができた。人を殺さないローカオスで進めていくと、エミリーがふつうの絵を描いてくれたり、街の状態がよくなったりするが、そこまで大きな変化はなかった。

 殺しまくりのハイカオスではキャラの言動に矛盾が出てくるうえ、リザルトには「誰も殺さなかった」といった項目があったりそれが実績にも関連しているため、おそらくこのようにローカオスで進めていくのが理想なのだろう。しかし、それはそれで新たな疑問を産むことになった。

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どこにいても気絶していても無力化されるとここで兵士に追い詰められる摂政伯爵

 何が問題なのかというと、この作品は暗殺をさせたいのかそうでないのかよくわからないのである。というのも、基本的に不殺かつ未発見で行くと安定した行動を取りがちになるのだ。

 まァ、安定したルートを行ってしまうのは自分でやめればいいのだが、問題は殺し方だ。殺す方法はたくさんある。目標の居場所は変わることが多いし、どんな武器や魔法で殺すかも多岐に渡る。しかし、殺さずに相手を無力化する場合、決まりきったオプション任務(あるいはサブクエスト)をクリアするだけになるのだ。

 また、物語的にも殺さないことには違和感が残る。主人公であるコルヴォを陥れた摂政伯爵(上記画像の人)は、どう考えても復讐したほうがよく、実際にゲームでも「コルヴォがあえて自分の顔を見せて追い詰める」ことができる。しかし、結果的には殺さないほうがシステムや物語上で評価されるのだ。

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グッドエンドでも相変わらずお顔の造形が不細工でおられるエミリー王女

 正解はおそらくどちらというものでもなく、選択できるものを用意したということなのだろうが、それならそれで無力化する選択肢もいくつか欲しかったところ。もしくは、基本的に殺すほうが手間のかかる作りではなく、無力化のほうの難易度を上げるなりの措置が欲しかった。

疑問を抱えたまま本編は終了

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本編分の実績は全解除できた

 ともあれ、二周目は特に感慨もなく進んでゆき、実績も取得完了となった。あとはDLCに移っていくことになる。

 なお、余談となるが「万能」という実績がなかなか取れなかったため、それについて付記しておく。この実績はすべての武器で敵を殺すというものだが、炸裂弾は直撃させてはならず、地面や壁などに当ててその爆発で殺さねばカウントされないらしい。なんとも難儀な実績であった。
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物語や選択の意味は極めて薄く、やはりステルスが肝要か 『Dishonored』 02

クリアはしたが、それ自体にこれといった意味はなく

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王女の描いたコルヴォの似顔絵だが、なぜかわざわざ仮面のものを描いてくれる

 『Dishonored』をようやく一周クリアすることができた。中盤の脱出ステージだけやたらと長くてゲロを吐きそうだったが、その後は無難なペースになっており助かったというか、あのステージだけ異様だった。

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無意味に好意的であり、無意味に敵対もするサミュエル

 なお、当然のごとく発見されまくり殺しまくりでプレイしていたので、カオスなるものが高くなっていた。ただ、これの意味があまり良くわからず。具体的に感じ取れた変化としては、かなり協力してくれた人がいきなりこちらに嫌がらせをしてきたことくらいである。

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最後の戦いからエンディングにかけても、演出はかなりあっさりしたものとなっている

 また、物語はかなり軽かったが、これは予想通りであろう。そもそも裏切られる主人公の復讐心の描写があっさりで、物語がゲームの前置きでしかないことは最初から明確であった。更に、アウトサイダーといった謎めいた存在も本でオマケ的に語られる形であり、これもステルス・アクションありきの付属物である。

 そんなわけで、やはり物語や選択の意味などどうでもよく、周回してステルスを楽しめという作品なのだろう。とりあえず実績埋めをしてから二周目でノーキルを目指そうと考えているが、はてさて今度はまともに遊べるか。
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ステルス・アクションには、そもそもステルスを否定する構造的な問題があるのではないか? 『Dishonored』 01

『Dishonored』を遊んだものの身に入らなかったという話

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『Dishonored』タイトル画面

 先日にGame of the Year版が発売された『Dishonored』に手を出してみた。本作はステルス・アクション(厳密にはステルスFPS)であり、奇妙な仮面を被った主人公コルヴォを操作して、暗殺を繰り広げるゲームである。

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死にゆく女王の遺言に従い、エミリーを守るために裏切り者を成敗する

 コルヴォは女王の側近だったのだが、彼女は何者かの策略によって暗殺されてしまう。更に、女王の娘であるエミリーがさらわれたうえ、コルヴォは女王殺しの罪まで着せられてしまい、もはや処刑されるのを待つだけになった。しかし、コルヴォは謎の友人の手によって脱走することに成功し、自分を利用した連中に対し復讐を始めるのである。

 ……というような物語であり、作品の評価が高いのは言うまでもない。だが、僕はこのゲームをほとんど楽しめず、むしろ遊んでいても疲れるばかりだ。その原因は自分か作品にあると思っていたのだが、どうもステルス・アクションというジャンルにも問題があるのではと思えるようになってきた。
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