【まほちゃんが足を怪我した】 『いれかえまほちゃん』に追加ステージなど

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『いれかえまほちゃん』も更新がきていた

 360インディーズゲームで2010年6月18日に配信された株式会社アイ・ティー・エル開発のアクションゲーム、『いれかえまほちゃん』が2011年8月8日に更新された。ちと遅れたが、それを遊んだので記事とする。

 『いれかえまほちゃん』は、敵と場所を入れ替える星を操るまほちゃんを操作しゴールを目指すジャンプアクションゲーム。特集記事とレビュー記事を以前書いたので参考にしてもらっても良いのだが、実は今回の更新で今までと内容がだいぶ変わっている。そのことを留意していただきたい。

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旧いれかえまほちゃん

○ いれかえまほちゃん 特集
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-786.html

○ いれかえまほちゃん レビュー
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-787.html

 さて、『いれかえまほちゃん』もとい「いれまほ」の大きな変更点は以下のようになっている。
  • 値段が80MSPから240MSPになった
  • 新規ステージが50追加
  • ゲームスピードが遅くなった
  • キャラグラフィックに手が加えられた
  • レコード機能などがついた
  • セーブ機能がついた(しかし公式サイトには未だ「セーブ、ロード機能はありません」と書いてある)
 値段は手を加えるにあたり仕方ないだろうが、ゲームスピードが遅くなったことに関しては問題がありすぎると考えている。それについては次で記そう。

まほちゃんどこに行ったん?

 ゲームスピードが下がったことについてだが、過去のバージョンを録画したものと見比べると、以前のものから0.75倍程度に落ち着いているようだ。更に制限時間もかなり倍増し、10秒でクリアしなければならなかった最初のステージが60秒などになっている。

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ステージだけでなく時間にも余裕が増えた

 以前はかなり早くて操作に支障が出るほどであったので、これが遅くなったこと自体は問題がないと考える人もいるだろう。ただし、以前僕が書いた拙いレビューを読んでいただければわかるだろうが、この作品は速すぎるとも思えるスピード感覚を評価していたのだ。

 「旧いれまほ」は制限時間とゲームスピードが相まってとにかく急がねばならず、ゲーム側で早解きを要求するという作品であった。一瞬で考えて一瞬で動きすぐさまゴールをする。これが快感に溢れていた上に、あまり類を見ない作品で面白かったのだ。

 その上、レベルデザインやグラフィックにもやや問題があったが、速すぎてよく見られないので関係なかったのである。速ければ見た目も曖昧でなんとかなってしまうし、サクッとクリアできてしまうのであればレベルデザインも極端に重要ではない。つまり、スピードで誤魔化せていたという面がかなり重要だったのだ。

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クリア時のグラフィックも変化

 さすがにゲームスピードを落とすことによってグラフィックが目につきやすくなることを製作側も理解しており、まほちゃんや敵キャラのグラフィックは一新されている。

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追加ステージは正直……

 しかし、見た目は手を入れたが旧レベルデザインには手を入れられていない。無論、今までの分はそのままなので仕方ないが、今回追加された82ステージや93ステージを見ていただこう。82ステージの右に一歩動けばゴールできてしまうというのはいい加減すぎるだろう。93ステージも上の蜂と入れ替えるだけでゴールだ。

 この二つのステージは新要素「ハート」のせいでこんなことになっている。後述する新システムのために追加ステージの一部に存在しているのだが、これのせいでこんなやっつけな具合なのだ。

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新システムのRECORD

 そのやっつけの原因となったのがRECORDといった実績に近いシステムである。オプション画面から見られ、達成したものがこうして記録されるというわけだ。

 この中に「ハートをすべて入手しろ」というものがある。ハートは取れば残機ならぬ残まほが増えるのだが、それ以外の役割として収集アイテムの役に立っているわけだ。しかし、今まで存在しなかった収集アイテムが唐突に出てきたので、他ステージとの方向性の統一が図れていない。おまけにこれ単体だけ見ても、収集としてはやっつけなので魅力がないとしか言えないのだ。集める動機付けがまったく用意されていない。

 そして、75ステージのボスは1つのパターンを増やしただけだし、100ステージのボスは割と凝っているものの雑魚が重なっており入れ替わりで理不尽な死に方をする。いやまったく、むしろ質が下がったように思えてしまうのだ。

 しかし、これらの遠因はすべてゲームスピードが下がったことである。前述の通り、サクサク進んでいる時はそういう細かいところが気にならなかったのだ。ステージの微妙さ、ボスの不具合、キャラグラフィック、そういった問題はすべて速さが吹き飛ばしてくれた。これらすべてに手を加えるのであればスピードを下げても問題はなかっただろうが、そうでもないのだから主観的には悪化したとすら思える。

なんとも歯切れの悪い形になってしまった

 ただし主観を排し、これが完全なる新作だと考えてみれば話は別だろう。そもそも今までの「旧いれまほ」を知らなければ問題はあるまい。

 今まであったバグは潰しているし、時間に余裕が増えアクションゲームの苦手なプレイヤー向けでも遊べるようになり、多いとはいえなかったボリュームも増え、グラフィックもそこそこになったわけだ。しかし、入れ替えること自体は仕組みが単調であることもあいまって、あまり魅力にならない。よって、アイデアを生かしきれていない没個性的なアクションゲームといったところだろう。だが、「新いれまほ」を遊んでも悪いという評価にはならないはずだ。

 とはいえ、やはり疑問も残るのだ。さまざまな問題を一挙に解決した高速というウリを殺してまでアクションゲームが苦手なプレイヤーを視野に入れる必要があったのか? ボリュームも多くはなかったが、サクサクと気持ちよく終われていた少なくはない量を無理に増やす必要があったのか? それどころか、むしろ結果的に荒が目立つようになってしまったのではないか。

 基本的にアップデートは歓迎したい。だが、『いれかえまほちゃん』に関してはあまり歓迎できない。ただ偶然、奇跡的に成り立っていたゲームをより良くしようと手を入れた瞬間に崩れてしまったように感じられるのだ。

 おそらく、減点方式で考えれば「新いれまほ」のほうが高品質なので高評価になるだろうが、「旧いれまほ」は強引ながら偶然に独特の面白さが表現できていたのだ。当然、そういうものを望んでいないのでアップデートで殺したわけだろうが、いやなんとも勿体無い。ゲームスピードが速すぎるという普通のソフトでは見づらい荒削りだからこその魅力を失ってしまったのだ。こうなると、アップデートは追加版として新しくリリースしてもらっても良かったのではとすら思える。(値段は上げられても既に購入済みであれば無料で更新を受けられることもあるし。)

 ともあれ、異常なスピード感覚ですべてを流していた「旧いれまほ」はおわりでーす!!! うわあっ!!

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さらば旧まほちゃん(画像は旧まほ)


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いれかえまほちゃん 240ゲイツ Xbox.com詳細ページ
クリエーター:ITL Inc ジャンル:キャラクター アクション 2010/06/18

 入れ替えを駆使してステージをクリアするアクションゲーム。
 制限時間が短く、テンポよく進んでいくのが特徴……であった。
 全100ステージをそこそこふつうに進もう。
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