Xbox360 IndieGamesで石を拾う 25.5【地獄刑務所は本当に地獄だった! 『Escape Hell Prison』】

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もう一度地獄刑務所の話をしよう

 先日「Xbox360 IndieGamesで石を拾う 25【Escape Hell Prison】」で紹介した“地獄刑務所”こと『Escape Hell Prison』だが、あれからしばらくして落ち着いたので、詳細を話そうではないか。

 当時はあまりの衝撃にまともな説明を書けなかったが、一時間近く遊んでみると少しはわかるようになってきた。無論、「何がどうわからないのかわかるようになる」という形であることには違いないが。

◯ Xbox360 IndieGamesで石を拾う 25【Escape Hell Prison】
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-1285.html

 本作は欧米(英国、米国、カナダ)でしか配信されていないため、まず日本人向けではないことを留意して欲しい。我々に理解できない部分があっても、おそらく欧米人たちにとっては示唆に富むものという可能性がある。

※追記 2012年6月4日にめでたく日本でも配信されたが、そんなことは知らないッ!!

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タイトル画面

すべてが謎だが、ゲームルールくらいはかろうじてわかる

 さて、『Escape Hell Prison』は、カーステン(たぶんくノ一)が地獄刑務所から脱出するため、ブッダが隠した魔法のアイテム(それはドラゴンらしい)を探すという2Dアクションである。

 しかしこのゲームのすごさを理解してもらうには、とにかく動画を見てもらったほうが話は早い。もう一度、前回の記事で掲載したものと同じ動画を載せておこう。それから細部について説明しなければならない。


 この動画を見て、本作における“形容しがたい不気味さ”を理解してもらえただろうか? 気味の悪い動きをするカーステン! 敵を倒すとやたらと強烈なゴア表現! 無茶苦茶な即死! ここまではバカゲーとでも呼ばれるべき素質を持っているのに、しかしBGMは思いっきりホラー!! どういう表情をして遊べばいいのだ。

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これは本当に問題がないのか?

 また、ゲームをはじめてすぐに表示される謎の「M」もすごい。これはおそらくエンターテインメントソフトウェアレイティング委員会のレーティングのつもりなのだろうが、あまりにも堂々とした偽造なせいでレーティングに見えないだろう。

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やはり静止画にすると衝撃が減ってしまうのが悩みどころ

 ゲーム内容は前述のように、ブッダの隠したドラゴンを見つけて地獄刑務所を脱出するのが目的。しかし、なぜブッダなのか、そして竜でなくドラゴンなのかが不思議でならない。しかし、これも前述の通り、欧米でのみ配信されているゲームだ。僕が説明文を読み間違えているか、あるいは彼らにしかわからないものがあるのは間違いない。

 ところで、背景の牢屋に捕まっているビキニ忍者がやたらと気にならないか。地獄刑務所というだけあって、とてつもない重大犯罪者たちが捉えられているに違いないのだろうが……。犯罪的なボディを露出する刑に処されているのだろうか。とにかく、地獄刑務所が恐ろしいことはわかる。

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動画でないと気味の悪さがわからないゲームである

 ドラゴンは宝箱か樽の中に入っているので、それを見つける必要がある。その行く手を阻むのが白いNINJAたち! カーステンはこいつらを切ったり棒立ちしたりで殺す。だが、単体ならジャンプ連打でスルーできるあたり、SUGOI NINJUTSUを使っているのは間違いない。

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なんだこれは?

 尚、ドラゴン以外にも、鎧なのか鐘なのか形容しがたいアイテムも落ちている。これを取得すると画面上部に保存されるのだが、なんだかわからないから弱る。敵のダメージを軽減するのかもしれないが、基本的にこのゲームは即死 or DIEなので、意味がない。

 一面だけにしか存在しない体力回復アイテム「ラーメン」も謎だし、なんだか落ちてるけど効果がなさそうな「ハンマー」も謎だし、遠距離攻撃はできるけどほぼ無価値の「手裏剣」も謎で、「人間の頭蓋骨」を取るとカーステンが発狂して無敵になるのも謎。すべてが謎。けど、これが地獄刑務所なんだよね。

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中国製の人形に見えなくもない

 ドラゴンを手に入れたあとは、ゴールである日本人形に入ればクリアだ。……なぜ。どうして。ホワイ。What The Fuck。いや待て。落ち着け。これは欧米人向けのゲームだ。きっとこれが欧米のNINJUTSU的には常識なのだ。そうだ。

カーステンの行く手にあるのは、理不尽な悪夢ばかりである

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レベルデザインがウンコ未満なのは言うまでもない

 こうしてカーステンは、さまざまなステージを乗り越えて行く。時には敵のNINJAをZANSATSUし、ある時は面倒くさいのでBボタンを連打してスルーしたり、ゴールの隣にドラゴンが配置してあったりするステージもあるので、何もせずクリアしたり……。おお、地獄刑務所はなんという地獄だ。

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まさに地獄

 特に地獄なのが、後半(おそらく最終ステージ)の燃え盛る炎があるステージだ。このステージは上段の足場を歩いていくのだが、するとカメラが動いて下段が見えなくなる。が、そのほとんど見えない場所に降りる必要があり、下手をすれば地獄の業火に焼かれて即死。あまりにも理不尽。しかしこれが地獄刑務所であり、スーパー忍者殺戮トラップである。

 そして、全ステージを通して3回死ぬとゲームオーバーだ。無論、コンティニューなどヌルいものなど地獄刑務所にはない。炎の他にも、樽に近づいたら問答無用で即死する場面などもあり、まさにここは地獄刑務所である。そろそろ「まさに地獄刑務所」と書いておけば逃げられると思い込んでいることを見抜かれるあたりも、まさに地獄。他にどう形容しろというのだねッ!!

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足場に乗ると足元が見えなくなり泣きそうになる

 このステージには動く足場なども用意されており、殺戮に気合が入っているだろう。だが、おそらくはここが最終ステージ。この程度でめげていられるものか!

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クリアするまで5回はゲームオーバーになったよ

 不屈の努力により、カーステンはなんとか地獄刑務所から脱出することに成功した(と思われる)。ああ、ありがたきブッダよ。あなたの加護のおかげで、この地獄からいよいよ這い出すことができたのだ!

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感動のエンディング

 そして画面に表示されるのは、エラーコード4。つまり、ゲームのエラー落ちによる強制終了。終わりだ。ジ・エンド。

 おそらく、これが『Escape Hell Prison』のエンディングであろう。先程から「後半(おそらく最終ステージ)」だとか「脱出することに成功した(と思われる)」と書いているのは、このせいである。ゲームが強制終了するから、たぶん終わりなのだ。おお神よ!

地獄刑務所は『蜘蛛の糸』だったのだ

 あまりにもとてつもないエンディングに落涙どころか小水が止まらなさそうだが、これこそ地獄刑務所の本質なのであろう。終わらない悪夢。それこそがまさに無間地獄であり、地獄刑務所の全貌! 蜘蛛の糸にしがみついて地獄を脱しようとした瞬間、それをいたずらに切る悪魔の如く、エラーコード4がプレイヤーを襲うのだ。

 物語としてはこうだろう。カーステンが敵のNINJAを殺しまくってでも地獄刑務所を逃げ出そうとするのを見たブッダは、彼女のあまりに無慈悲な心を情けなく思った。結果、カーステンは相応の罰として地獄に逆落としになってしまい、ブッダはその惨めな姿を見て、悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。なんだかかなり間違っている気もするが、このゲームがこう見えてくるのも不思議ではないだろう。

 地獄刑務所はまさに地獄である。あがけばあがくほど、蜘蛛の糸は切れやすくなる。カーステンは狂ったモーションで敵の忍者を切り続けながら、果てしないほど長い間、地獄刑務所を彷徨い続けるのだ……。


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Escape Hell Prison 80ゲイツ Xbox.com詳細ページ
デベロッパー:Guillaumesoft ジャンル:アクション & アドベンチャー 2012/03/10

 カーステンを操作して地獄刑務所から脱出する2Dアクションゲーム。
 モーションが狂う。難易度は狂う。実写キャラたちは既に狂っている。
 地獄刑務所の恐ろしさを知ることができるとしか言いようがない。これは恐怖だ。
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