『Sushi Castle』 レビュー

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自動生成で構成したのはいいが、本当にただランダムなのではないか 『Sushi Castle』

 『Sushi Castle』は2012年7月12日にXbox360インディーズゲームで配信されたシューティングゲーム。開発はMilkstone Studios S.L.。

 入るたびに様相が変わる城を攻略するため、ランダムで手に入る武器やアイテムを駆使して戦うツインスティックシューティングである。値段は80MSP。

 ゲームの詳細については特集記事を参照されたし。

○ NINJAが不思議のお城で変装しつつ大暴れ! 『Sushi Castle』 特集
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-1396.html

ゲームシステムは深く考えずに作ったのではないかと疑いたくなる

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 このゲームの基本はユニークで豊富な表情を見せる良質なツインスティックシューティングと言えるだろう。実際、少し遊んでみれば好印象を持つのも無理はない。そのため、おそらくそこでやめておいたほうがいい。

 このゲームに言いたいことは色々あるが、まず要点だけを言おう。マップの自動生成や知識を貯めて攻略するというローグライク的な要素とツインスティックシューティングを組み合わせたはいいが、そこからの洗練がほとんどされていないということに尽きる。

 そして、『Sushi Castle』はかなり退屈で不満が多いという意味でつまらなかった。して何が原因かといえば、前述のように練り込みが足りないことが最大の問題であろう。

 退屈に感じた理由は次の三要素である。
  1. 城の全体(部屋の組み合わせ)は自動生成だが、部屋自体はほとんど特定のパターンに陥りやすい
  2. その部屋の内容がかなり退屈
  3. 部屋の内容がダメなのに後半になるほどステージが長くなりすぎる
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 本作は自動生成される城を攻略するのがウリなのだが、結局のところ一部屋ずつは特定のパターンに見えてくるのである。となれば、特定のパターンを繰り返しているのではという気分になりやすい。よって、毎回違う城を攻略している気分になれず、その点においては自動生成の意味があまりない。

 挙句に、それらが退屈で退屈で仕方がない。特にひねりもないステージばかりで、本当にやる気がなくなるものばかり。しかも、それが後半のステージになればなるほど長くなるのだ。更に、後半ステージでは上記スクリーンショットのような「トゲだらけで敵も恐ろしく出るのに、回避できる場所がない」という難易度が高すぎる部屋まであり、やる気をたいへんに削ってくれる。

 こうなってしまったのは、マップ自動生成の意味をきちんと咀嚼できていないからだろう。運良く(あるいは運悪く)ものすごい部屋が作られ、毎回違う刺激が味わえる可能性があるからこそ、自動生成に意味がある。しかし、このゲームはつまらない部屋がただ適当に並べられているだけに見え、しかもほとんどをクリアしなければならないのだからやっていられない。

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 また、ランダムでアイテムが出るという要素もあまり生かせていないのではないか。アイテムの如何によってはまったく攻撃距離が出なかったりするのだが、そうなると難易度が恐ろしく跳ね上がる場合がある。

 これはステータスの変化に応じて戦法が変化するのに、システムが変化に対応できていないから起こるのだろう。これではバランスのとれていない部屋が多くあるように感じられてしまい、不満も貯まる。

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 もっとも、不利になりやすいアイテムは覚えて取らなければいいだろう。しかも、空を飛べるアイテムを取ったら途端に難易度が下がることもあるわけで、それを死んで覚えることこそが面白さを産むのだと考えているのかもしれない。

 だが、そもそも1プレイにかかる時間も長く死に覚えをするのには向いていないし、運良く強いアイテムが揃った時の戦法が「相手の攻撃が届かない場所から一方的に攻撃する」だったりで、大味すぎるのだ。ましてや、ただでさえ単調なのだから、何回も遊ぶことに耐えうる内容にはなっておらず、ますますシステムを適当に組み合わせただけにしか思えない。

 よって、ランダムで構成されているのはいいが、そのランダムなうえでも難易度や緩急が取れていないのである。だからこそ、組み合わせてからの洗練がないと書いたのだ。

退屈さに心をねじ曲げられた

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 もっとも、本作に良い部分がないわけではない。ジョークは豊富だし、敵の見た目もそこそこ種類があり(だが、これでも種類が少なくてどういう敵か判別がつかないが)、何よりこれで十分それなりの品質なNINJAのゲームであるし、何より80MSPなのだ。その点を考えると、高く評価する人がいてもおかしくはないだろう。

 また、一見こそ調整がきちんとできておらず、自動生成の意味を生かせていないこのゲームだが、もっと噛めば味わいが出てくる可能性もあるかもしれない。僕はせいぜい4時間くらい、一度クリアしただけしか遊んでいないのだ。

 だが、あの退屈すぎる城に4時間も潜ってしまったので、ジョークで笑えないほど眉間に皺が寄っているし、何よりつらすぎて耐えられないのである。自動生成なのにあんなに飽き飽きした城を攻略しなければならないなんて、どういう拷問だ。

 正直なところ、二度とあの無茶苦茶な城には入りたくない。大規模な改築工事があるならともかく。


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Sushi Castle 80MSP Xbox.com詳細ページ
デベロッパー:Milkstone Studios S.L. ジャンル:アクション & アドベンチャー 2012/07/12

 NINJAが城に忍び込み、アイテムを集めながら敵の頭をANSATSUするツインスティックシューティング。
 城の構造は入るたびに変わるうえに、難易度は高めで死亡すると最初からやり直しになる。
 だが、腕を鍛え知識を鍛え、運を味方につければ、攻略可能となるわけだ。
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