あのメイサク・クリエイター、Clay Schubinerが帰ってきた 【Xbox360 IndieGamesで石を拾う 30】

Clay Schubinerこそ偉大なるクリエイターだ

 君はClay Schubinerを知っているだろうか。Xbox360インディーズゲームでさまざまな迷作を残し、プレイヤーの目や精神にダメージを与え、しかし同時にヒット作品をも生み出したクリエイターのことである。

 もっとも、彼に関して知る人はほとんどおるまい。ましてや、彼の作品のほとんどがマーケットプレイス上からなくなってしまっているのだから……。

 とはいえ、嘆くことはない。なんとそのClay Schubinerが新作を出したのである! だが、それを説明する前に、まずは彼の歩んだ道を知らなければならないだろう。

Clay Schubinerの歴史、第一弾

 さて、Clay Schubinerはまず2009年10月からXbox360インディーズゲームでの作品配信をはじめる。まずはボールおまけシリーズと呼ばれる第一弾がこれらだ。

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 画面いっぱいに原色の赤・青・黄が点滅するポケモンショックのような『Colaris』(しかもそれで400MSP)、ダグラス・アダムズの『銀河ヒッチハイク・ガイド』を元ネタとする42という数字が出るだけの『The Unser to Life』、マッサージ作品が流行っていたので便乗していただけの『ULTRA-POWERED MASSAGER!』……。

 パッケージ画像を見て疑問を抱くとおり、内容もひどいとしかいいようがない。そもそもどれも、ほとんどテキストだけで構成されているのだ。ゲームの華やかさというものが皆無である。しかもどの作品にも、『GET THE BALL』というミニゲームが入っているのだ。無論、内容はボールを追いかけるだけ。

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 更にこの『GET THE BALL』という作品、そもそもそういう作品を独立して別に配信していたのである。何を考えているのかさっぱりわからないやり口であり、この時点で彼の独特なアイデアが注目されていた。

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 あまりにもエコロジストであり、目眩がしそうな(特に『Colaris』に関しては)ゲームばかりだ。強烈すぎるこの作品郡に対し、感動に近いものすら覚えた僕は、これを記事にしたほどだ。

○ Xbox360 IndieGamesで石を拾う 05 【Colaris】
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-781.html


Black Hat Games時代の作品群が、第二弾

 しかし、Clay Schubinerは2010年8月に『Happy Jump』というこれまたコメントしがたい作品を配信したあと、姿を消した。いや、正確には名義を変えた第二弾に突入していたのだ。

 2010年の9月から2011年の7月の間、彼は、「Black Hat Games」という名義で活動をしていたようだ。その証拠に関しては、この記事を参照されたし。同姓同名の別人という可能性もあるだろうが、作風からしても同一人物としか思えない(というか、僕はこれを知る前から同一人物ではないかと疑っていた)。

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 そして、この名義で制作されたゲームがこれらだ。イカれた雰囲気を出そうとするもふざけたガキの描いた世界にしか見えない『xTreme Surfer x』、『Copter Crush 2』という何もかも壊れたアクションシューティング、『How To Get Girls』というこれまた実践したらこっぴどくふられそうな女性を落とすHow toソフト。

 第一弾の作品群に比べると、かなりパッケージ画像もゲームの見た目もよくなった。おそらく、多少は絵をいじれる人がついたのだろう。とはいえ、それでも「ひどい」としか言いようのないゲームだったのだが。

 もっとも、前述の記事のように、『How To Get Girls』はかなり売れたようである。この市場はエロに対して寛容なのだ(というより、そのほうが求められていると言うべきなのだろう)。無茶苦茶なゲームばかり作っていたという印象の残るClay Schubinerだが、ヒット作品も創りだした偉大なクリエイターだということは忘れてはならない。

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そして新作の『One Million Taps』もすごい

 しかし、彼はこれらすべての作品をマーケットプレイス上から削除している。理由は知れないが、過去を振り返らない男なのかもしれないだろう。残念に思える話だが、吉報もある。そう、Clay Schubinerは2012年8月15日に、『One Million Taps』という作品でついに二年ぶり(Black Hat Games名義を含めれば一年ぶり)に復活を遂げたのだ!

 この『One Million Taps』というゲームは、タイトルのとおり、Aボタンを100万回押すゲーム……だ……。

 なんだかもう、この時点で説明する気がないのだが、やめていいだろうか? いや、こんな長い前置きを読んでいただいておきながら、やめるというのも問題だが……。おそらく、読んだ人も「やめておけばよかった」と思うに違いないのだ。

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ゲロを吐きかけたくなる『One Million Taps』タイトル画面

 Clay Schubiner特有の、プレイヤーのやる気というものをすべて焼きつくすタイトル画面を見ただけで、僕はもうダメだ。年単位で距離を置いていたとはいえ、それでもまだ嫌な記憶が蘇る。

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セーブはないようなので頑張ってください

 そしてこれが……数字が増えていくだけのゲーム画面……。この無骨な画面で100万回Aボタンを押すだけであり、5秒でバカバカしくなった。こんなものを買ったバカは誰だ。

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誰かこれで楽しく対戦してください

 なお、製品版には4人マルチでできる早押しゲームもあるが……。もう胃が破裂して死にそうだ。「Clay Schubiner」というダイイング・メッセージを書く練習をしておけばよかった……。

 Clay Schubinerさん、何年経ってもあなたの作品はすごい。僕には理解できないくらいに。


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One Million Taps 80MSP Xbox.com詳細ページ
デベロッパー:Clay Schubiner ジャンル:その他 2012/08/15

 Aボタンを100万回押すだけという脳みそが爆発四散しそうな作品。
 制作はあのClay Schubiner。
 ああ、内容もやはりClay Schubiner……。
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コメント

まさか、工作員が100万回行くとはな・・

Clay Schubiner万歳!!

hello

I was really surprised to come across this blog when I searched for myself on google. Feel free to email me if you want to hear more about all of the (ridiculous) games I've made ;)

cschubiner at gmail dot com

Thanks!
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