今になって『Biohazard 4』を遊び、このシリーズに思いを馳せる

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2012年になってから『Biohazard 4』を遊んだ

 ゲームキューブやPS2の時は確か据置機にまったく興味がなくて、Wii版で手を出そうとしたものの面倒くさくなり、結果的に今のいままでほとんど縁のなかったゲームだった。なんの話をしているのかといえば、『Biohazard 4』(以下、バイオ4)のことである。

 『Biohazard 4』は2005年1月に発売されたゲームである。そんな昔の作品であればたいていは二度と遊ばぬまま縁が消えてしまうわけだが、今回はXbox LIVEでHDリマスター版がセールだったので、手にとったというわけだ。

 いやまったく、ゲームとの縁というものは奇妙なものよ。もし今回のセールがなかったら、今後出会うことはなかったはずだ。

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『Biohazard 4』HDリマスター版タイトル画面
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アクションに寄りつつも、プレイヤーを突き放さないようにしたのか?

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三人称視点シューティングに近い操作

 「バイオ4」は、シリーズではじめて肩越しの視点を採用したことで有名だろう。ただし、やはり7年前のゲームということで今の操作とはだいぶ違う。なんせ、左スティックで移動して右スティックで狙いをつけるという形式ではないのだから。

 移動はいわゆるラジコン形式であり、最近「バイオ6」をやった身からすれば辛いのなんの。とにかく視野が狭くて、そのせいで敵に罠にアイテムにといろいろ見逃すのである。

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主人公のレオンが軽口を叩きまくるのも「バイオ4」の特徴か

 そんなわけで序盤は慣れるだけで精一杯だったが、慣れていくると「バイオ4」本編はすべてアクションゲームとしてのレベルデザインありきで、物語がかなりつぎはぎであることに気づく。

 このゲーム、敵の種類や違う種類のイベントが極端に多いというわけでもないのだが、ステージ毎に戦う敵や場所・条件が変化するなど、飽きさせないような工夫が豊富なのである。同時に、ステージの長さやリプレイしやすいような工夫も見られ、なるほどこれは気に入れば何周も遊べるだろう。

 一方で、物語や展開のほうはメタクソである。作中で先に敵と遭遇したばかりなのに、そいつがレオンとの対峙を記したメモが直後に見つかるだとか、教団の最終目的が書かれたファイルが不自然に置いてあるなんてかわいいもの。宿敵であるクラウザーやラスボスといった存在との因縁もほとんど描かれていないのである。

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思ったよりかわいくなくてガッカリなアシュリー

 また、大統領の娘であるアシュリーを守りつつ進む場面があるのだが、さすがにそればかりやらせるわけにはいかないわけで、彼女を一時退場させるシーンがある。が、これがまた強引で、彼女はなぜかいきなり罠にかかったり、特に前触れもなく虫にさらわれたりと、思わず笑ってしまうほどの無理やり具合である。

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一部では好評らしいアタッシュケース・システム

 そして、プレイ中は装備の切り替えやアイテムの使用で時間が止まるのも忘れてはならない。「バイオ5」以降は協力プレイということもあって、常に時間が進行するようになった。そのため、この装備変更は手間がかかり、おまけに緊張感も失うのでありがたみがなかった。

 ただこれらは、「バイオ4」以前からの変化を受けるプレイヤーのための仕様にも見える。以前のゲームシステムからアクション寄りに大きく変化しても操作の基本は今までのものだし、右スティックで狙うのは難しいのでバッサリ切っているし、武器変更やアイテム使用で時間が止まれば不慣れな人でも安心というわけだ。

 おそらく、「バイオ4」は、アクションに重点を置きつつも、それまでのプレイヤーを置いてきぼりにしないよう努力したゲームなのだろう。

シリーズや過去の状況を考えつつ「バイオ4」を遊んだ

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ただ、アシュリーを操作する場面の固定カメラはきつかった……

 こうして「バイオ4」をプレイしてみると、このシリーズ自体が三人称視点シューティングに近いゲームに慣れさせる作品になったのではと考えられるようになってきた。

 バイオシリーズのような大規模タイトルともなれば、遊ぶ人はさまざまであろう。ゲームを遊びまくる人だけではないし、この手のゲームは国内では多いジャンルなわけではない。となれば、少しずつ慣れさせるべきというわけで、4ではスタイルを大きく変え、5では協力プレイに対応するようになり常にリアルタイムとなり、6では右スティックで視点変更させるのを当たり前としたうえで移動撃ちやカバー撃ちという要素も足したりと、ゆっくりと従来の形式を破っているようにも感じられる。

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それにしてもマグナムとショットガンの強すぎることよ

 特に銃を撃つことに重点を置いたゲームは海外が主流なわけで、国産タイトルでは多くないジャンルであるゆえに、バイオシリーズのように慣れさせつつ遊ばせるゲームはありがたいのではないか。だからこそ、そんな方向性を生み出すことになった「バイオ4」は、きっとプレイヤーにも大きな衝撃を与えたに違いない。

 ……と、なんだかゲームを遊んでいるのに遠くから眺めているような感じになってしまったが、それも致し方あるまい。なんせ今から7年も前のゲームなわけで、今になって遊んでも、そこまで劇的に面白いなんてことはなかったのだ。

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本編はよかったが、エイダ編はストレスしか感じなかった

 本作はアクションゲームとして洗練されているのはわかったし、それなりには楽しかった。だが、目新しさなんてあるはずもなし、今となっては古臭いように見える箇所もある。特に気になったのは、ボス戦がわりと適当に撃ってるだけで勝てるあたりか。(とはいえ、弱点のみに攻撃が有効というのもアレで、これは難しいところなのだが……。)

 また、おまけであるエイダ編は物語の補完が主体のせいか、かなりつまらなくて勘弁して欲しかった。おまけに物語自体もボロキレを発泡スチロールに縫いつけたが如し。「バイオ6」のエイダ編が少しマシになっていたことことをようやく知れた。

 さておき、ビデオゲームは時宜を逃してしまえば魅力が減るのが一般的である。さすがに今になれば、「バイオ4」が完璧な名作とは言い難い。それに、古いゲームはノスタルジアに浸ってやるものだ。それがなければ、想像で補うしかない。


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Biohazard 4 \1,900 Xbox.com詳細ページ
デベロッパー: 株式会社カプコン  ジャンル: アクション & アドベンチャー 2012/03/13

 ゲームキューブやプレイステーション2で発売された『Biohazard 4』のHDリマスター版。
 アクションに特化しきった本作は、今のバイオシリーズを決定づけることになった。
 なお、『Biohazard 4』を単品で遊ぶにはDL版という選択肢しかない。

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