パニック映画の巨大ザメが今度は二足歩行になって襲い掛かるも、一瞬で死ぬ!! 『Dead Sea II - Mutation』 【Xbox360 IndieGamesで石を拾う 35】

あのリアルなサメ撃退ゲーム『Dead Sea』が帰ってきた!

 「Xbox LIVE Indie Gamesは玉石混交である」。誰が言ったか知らないが、そんな言葉がある。しかし、世間で目立つのはほとんどが玉ばかりであり、そこらに転がる石は無視されるばかり。 もし玉石混交というのであれば、石もまたこの場において重要な要素ではないか? そんな思いから、尖った石を拾って紹介するコーナーを始めたのである。

bbox_dlcquest_LFoD.jpg 今回紹介する作品には、タイトルに「Mutation(突然変異)」という言葉が入っている。つまり、今までとは大きく変化するどころではなく、信じがたいほどの変質を遂げたというわけだ。

 そう心の準備をしておいても、さすがに受け止められない変異というのもある。たとえば、「サメに襲われるパニック映画」が続編で「サメ人間と戦うアクション映画」になったら信じられないだろう? ジャンルの変遷があるとはいえ、もはや違う作品として作ったほうがいいのではないか。

 もはやこれで説明は済んだように見えるが、さておきBrave Men Games(BMGames)が開発した『Dead Sea II - Mutation』は、そんな無茶苦茶な変化を遂げたのだ。前作も相当イカれていたが、続編のほうがもっとイカれているだなんて……。

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なお、今回のスクリーンショットはすべて明るさを調整している

 本作は2012年3月22日にXbox360インディーズゲームで配信されたステルス・アクションのつもりなのだが、実際はただのサメ人間を殴り殺して先に進むアドベンチャーである。
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今度の相手は巨大ザメではなく、謎の研究所にいる……

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今回もムービー部分はやたらと画質が悪い

 さて、本作は前作からの続き物となっている。主人公であるシェリーは、海で巨大すぎるサメに襲われ、恋人を食い殺されてしまった。その後、彼女は何度も何度も同じ進入角からサメの同じ攻撃を受け、これまた何度も何度も同じ動きで回避し続けたのである。要は、パニック映画的なゲームだったのだ。

 して結末はどうなったかといえば、なぜかいきなりシェリーはガスボンベをジャイアント・スイングし始め、巨大ザメに直撃させ爆殺に成功したのである。このあたりは意味不明なので、前作の紹介記事を見てもらいたい。きっと見ても意味がわからないだろうが、死ぬほどどうしようもないゲームということは理解してもらえるはずだ。

○ このゲームでリアルなサメ撃退法を学べ! 『Dead sea』 【Xbox360 IndieGamesで石を拾う 28】
http://hakotossdm.blog42.fc2.com/blog-entry-1405.html

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そんなことは言わなくともわかる

 そして、シェリーはあの巨大ザメを倒したことを謎の研究機関に知られ、連れ去られてしまう。しかし、彼女が突然の銃声で目を覚ますと、なぜか周囲の人間は死んでおり、あまりにも異様過ぎる雰囲気……。はたしてこの研究所でいったい何があったのか?

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このゲームはテキストも非常にやる気がない

 実はこの研究所、なんと二足歩行のサメ、つまりサメマンを研究しており、そいつらがなぜか解き放たれてしまったのだ。こうなれば、か弱い女性のシェリーはもはや絶体絶命。サメマンから隠れて脱出を図らねばならないのだが、はたして彼女は生き残れるのだろうか……。

せっかくサメマンを出したのにそれは一瞬で終わる

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そもそもステルスゲームとして破綻しまくっている

 いや、シェリーのことを心配する必要はない。なぜなら彼女、隠れて移動する必要はこれっぽっちもないのだから。

 前作でガスボンベを投げて巨大ザメを殺したことからわかるように、シェリーはサメに襲われた瞬間、画面に表示された特定のボタンを押すだけで相手を怯ませることができる。シェリーに殴られたサメマンはかわいく頭を抱えるので、その隙に拾ったナイフでステルス・キルをすればいいというわけだ(相手に見つかってからするステルス・キルとはいったいなんだ?)。

 あるいは、広い場所であればダッシュしてガンガン足音を立てながら進んでもまったく問題ない。カメラワークがあまりにもひどいこともあり、真っ当にステルスをする必要もないのである。どうやら海の生物を強引に二足歩行にしたせいで、サメマンは恐ろしいほど失敗作になったようだ。あるいは、シェリーが強すぎるのかもしれない。

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まったくもって意味がわからないゴリラ・サメマン

 本作は一応アドベンチャーなので、カードキーを探したり道中に落ちているファイルを見つける必要があるのだが、それらもほとんど意味をなしていない。というのも仕掛けがほとんどなく、あっという間にラスボスの「ゴリラ・サメマン」が出てくるのだ。

 もはやゴリラなのかサメなのかわからないが、そもそもこのゲームの意味がわからないので安心して欲しい。一応は状況を説明する文章が書かれたファイルがあるのだが、それはたった3つしかなく、しかもそれを読んだところで事態の背景がわかることなんてこともないのだから。

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シェリーはゴリラ・サメマンの攻撃を軽々と避けるぞ

 ちなみにゴリラ・サメマンとの戦いも、本当に、ネズミのフンに積もったホコリよりもどうしようもなく、ダッシュで逃げながら4つの機械のスイッチを入れるだけ。するとなぜかゴリラ・サメマンは感電死し、しかも研究所の自爆装置もなぜか発動する。

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銃が効かないサメマンも、シェリーのパンチには頭を抱える

 あまりにも超特急な展開で驚くだろうが、それを骨身に染みているのは本作を買った僕のほうである。あとは脱出路にいるサメマンを正面から殴ってステルス・キルをして逃げるだけ。ちなみに死んだ場合も、そのマップからやり直せるので詰まることはないだろう。

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余韻もクソもない

 そんなわけでシェリーは水上オートバイで脱出し、研究所は大爆発してサメマンたちも滅ぶこととなり、めでたい終わり方である。この後はスタッフロール、もとい僕が恨むべき人々の名前が流れて終了だ。

 なお、ここまでだいたい15分ほどしかかかっていない。前作よりも圧倒的にスケールダウンしたうえに、まったくもって意味のわからない展開であり、完全に80マイクロソフトポイントをドブに投げ入れた状態である。

 前作も「巨大ザメにガスボンベを投げつけて倒す」というあたりがかなり衝撃的だったが、今回は作品の方向転換も、いやそれが意図したものであったとしても、せっかく転換したのに一瞬でケリをつけるという刹那的な作風に驚きを隠せない。というか、いったいなんのゲームなのだコレは。


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Dead Sea II - Mutation 80MSP Xbox.com詳細ページ
デベロッパー:BM Games ジャンル:アクション & アドベンチャー 2013/03/22

 二足歩行のサメマンを無視したり正面からブチ殺すステルス・アクション! 『Dead Sea』の続編。
 しかし、隠れる必要はなく、正面から見つかってステルス・キルをするほうが早いというゲーム。
 物語もゲームプレイもとにかくクソで、クソでない部分を探すほうが早いが、それもほとんどない。

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