「仏の顔も三度」ならぬ、ゲームで同じことをさせるのも二度が限界だコラァ! 『Vacation Vexation』

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怒りでまともな特集記事を書くことができなかった

 ゲームを遊んでいてストレスが溜まり、ハゲそうになったことはあるだろうか。少なくとも僕は、『Vacation Vexation』をプレイしていて制作者の髪の毛をむしりとりたくなった。もし取るものがなかったらたいへんに申し訳ない。

 さておき、2013年11月5日にXbox360インディーズゲームで配信された『Vacation Vexation』という作品を遊んだのだ。本作は、妙に大人びた少女が静かなバケーションを楽しむため、障害を取り除いたり必要なアイテムを集めるアドベンチャーである。開発はNostatic Software。

 見た目もレトロなようにシステムもレトロで、基本は“アイテムを探してそれを使う”というだけである。なお、『Quiet, Please!』というシリーズの3作目だ。

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穏やかなバケーションを求めるアドベンチャー・ゲーム『Vacation Vexation』

 その『Quiet, Please!』は、「家の中の騒音を駆除する」という矮小すぎる設定が奇異であり、評判もそこそこで僕もなかなか気に入っていた。しかしその最新作を遊び、こうしてスクリーンショットを見ているだけで怒りがこみ上げ体が震えてしまうようになったのは、なぜなのか。それを説明していこう。

 なお、本来であれば特集記事とレビュー記事に分けて書く予定だったし、そもそもこのシリーズに触れたことのない人からすれば無難な作品になるのだが、僕の感情がどうにも抑えきれないため、今回は一本の記事に怒りをまとめている。
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いざゲームを始めてみれば試練が立ちはだかる

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少女の穏やかな休息には、いつものことながら邪魔が入る

 まず、このシリーズはアドベンチャーとしてはかなり原始的なゲームである。少女は砂浜でゆったり過ごしたいのだが、そこには迷惑なオッサンがいる。そしてそれを退かすには、とあるアイテムに細工をして動かせばいい。こういうのを繰り返し続けるだけだ。

 よって、やることは単純なのだが、わかりにくすぎる箇所があり僕はそこで数日つまづいた。あえてネタバレを書いてしまうが、ホテルのドアからストッパーを取れることに気づかなかったのだ。見てのとおり、本作はレトロ風なグラフィックであり、小さなアイテムなどはよく見えない。なのに、そういう細かい部分に気づかないとクリアできないのは『ダークシード』の真似か、あるいは僕がマヌケなだけかもしれないが、いずれにせよファックなのは事実だ。

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皮肉めいたテキストが多いのも特徴である

 また、フラグ管理が甘いのも僕の血圧を上げる原因となった。たとえば、本屋のテーブルに何かを置いておくと、SF小説が獲得できなくなってしまったり(ただし、これはゲームを終了してやり直せば解決する)、特定の条件下になるとエラーコード4が出てホテルから出られなくなることがある。

 前者はかわいいものだが、後者は場合によっては最初からやり直す必要があり、こうなると自然に中指が天を向くわけだ。そもそも前作の『Quiet Christmas』でもフラグの問題で進行不能になったしたので、このあたりはほとんど成長が見られない。

 とにかく、この糞詰まりのような進行停止に、やっと進んだかと思いきやバグでやり直しといったことがあり、もともと謎解きが好きでない僕は完全にイカれてしまった。久々に奇声をあげながらコントローラーに噛み付いたくらいだ。

要は、もうこの形式に飽きたのだ

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レトロ風なゲームを遊べる要素も存在している

 とはいえ、エラーだとか不親切な部分というのは、イラつきの表面部分にすぎない。問題は、同じことを繰り返しており、新鮮味がまったくないところだ。

 もっとも、そのあたりは制作者であるNostatic Softwareも理解しているようで、続編ならではの進歩を見せようとしている。舞台を家の中からシーサイドにして、レトロ風ミニゲームを遊べるようにしたり、凧やねじ巻きネズミなどの動くオブジェクトを用意し、時間経過によって少しずつ行ける範囲が広がるような仕組みを取り入れているのだ。

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美術館はしばらく時間が経たないと解放されない

 だが、それがなんだというのだ? 前述のように、本作はかなり原始的なアドベンチャー・ゲームである。そのため重要なのは、奇異な設定だ。ふつうアドベンチャーといえば、謎の城やら偉大な遺跡を冒険するものであり、だからこそ逆に家の中で完結すると目立つのである。

 しかし、今回の『Vacation Vexation』も“ふつう”になってしまっている。舞台はシーサイドで自宅よりケレン味がなく、ミニゲームは単なるおまけで、時間経過によって行ける場所が増えるなどはアドベンチャーとして特異でもなんでもない。完全に進歩させるべき部分を間違っている。

 『Quiet Christmas』の時もほとんど同じ結論を書いたが、なぜ奇異であることによって成立した作品なのに、同じことを繰り返してしまうのか。しかもそれを二度も繰り返して、更に成長も見られず、結果としてバグと理不尽を食わされているのだから、怒っても無理はないだろう?


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Vacation Vexation ¥100 Xbox.com詳細ページ
デベロッパー:Nostatic Software ジャンル:アクション & アドベンチャー 2013/11/05

 少女がバケーションを楽しむため、障害を退けるレトロ風アドベンチャー。 『Quiet, Please!』シリーズ最新作。
 今までは家の中が舞台だったが、今回はシーサイドが舞台である。
 新しいオブジェクトやレトロ風ミニゲーム、時間経過の概念が追加された。

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