岩田聡氏が関わったゲームを「バーチャルコンソール」で遊ぶ

突然の訃報

 2015年7月11日、任天堂の代表取締役社長である岩田聡氏が亡くなった。既にニュースになっているし、ゲーム開発者や関係者の方々が大騒ぎしているのはご存知であろう。


 任天堂の新プラットフォーム「NX」が発表されたばかりであり、ただのゲームユーザーからしてもその衝撃は大きいと思われる。僕もあまりの出来事に驚いたのだから、世の中はどれほど震えたのだろうか。

 ともあれ、僕のような人間にできることは、ゲームを遊ぶくらいのものである。せっかくWii Uやニンテンドー3DSがあり、過去のゲームをダウンロードで買える「バーチャルコンソール」(以下、VC)というシステムも存在するのだ。遊びつつ思い出を語ろうではないか。
このエントリーをはてなブックマークに追加


ファミリーコンピュータ『ゴルフ』

rip_I_01.jpg
Wii U版VC『ゴルフ』タイトル画面

 僕がはじめてファミリーコンピュータを触った時、既に岩田氏の関わったゲームが家にあった。それがこの1984年に発売された『ゴルフ』である。

rip_I_02.jpg
シンプルなゴルフでありつつ、システムは完成していると言ってもよい

 Aボタンを3回押してショットの強さやボールの曲がり方などを決めるシステムは、現代のゴルフ・ゲームにも生きているシステムである。そして何より、スポーツのゴルフを単純に表現しつつ、しかしその面白さを活かしているところが良いのだろう。

rip_I_03.jpg
無茶なコースが多いのも楽しい

 今になって遊ぶとシンプルで驚くが(このゲームはBGMすらない)、それでも基本的な楽しさは変わらない。風やコースの状況を読み、かつ正確なスイングを狙う。仕事の付き合いでやるゴルフなんてたまったものではないが、このゲームなら歓迎だ。

ゲームボーイ『星のカービィ』

rip_I_04.jpg
3DS版VC『星のカービィ』タイトル画面

 『星のカービィ』といえば桜井政博氏が生みの親として有名だが、岩田氏もプロデューサーのひとりとして関わっている。初心者用のアクション・ゲームとして開発されている本作を、幼稚園児の時の僕は楽しんだ。

rip_I_06.jpg
後のシリーズでもよく見る例の場面

 カービィはほとんどの敵を無条件で吸い込めるし、空は自由に飛べるし、ライフもたっぷりあった。当時のアクション・ゲームは難しいものも多く、今では当たり前のこともまったく存在しない。かつての常識を打ち破り新たな常識にした桜井氏は、やはりすごい人物である。

 ……と、桜井氏の話もしたいのだが、今回は岩田氏に関連する話をしておこう。

rip_I_05.jpg
激辛カレーライスを食べて火を噴くカービィ

 岩田氏はこんなことを言っていたが、かくいう僕もカービィのヘタクソな絵を描きまくっていたひとりである。

「わたしがカービィをつくりはじめたころ、すぐそばに幼稚園があって、そこではじめてカービィの落書きを発見したとき、忘れられないくらい感動したんです。」

社長が訊く『星のカービィ Wii』より

 別に岩田氏が僕の絵を見て感動したというわけではないが、それでも繋がりのようなものを感じた気がする。楽しんでいる姿が、作っている人から嬉しく見えることもあるのだと。

スーパーファミコン『MOTHER2 ギーグの逆襲』

rip_I_07.jpg
Wii U版VC『MOTHER2 ギーグの逆襲』タイトル画面

 そして、小学生くらいに遊んだ『MOTHER2 ギーグの逆襲』も忘れてはならない。このゲームは糸井重里氏が関わったゲームとして有名であり、僕も当時はそれだけを知りつつ遊んでいたはずだ。

 このゲームが出た1994年あたりはRPGの勢いがすごかった記憶がある。それこそ『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などの勢いがものすごく、僕も周りに影響されていろいろ遊んだものだ。

rip_I_08.jpg
どうでもいい街中での会話が面白いゲームでもある

 しかし、結局のところ心から好きだと言えるゲームは、この『MOTHER2 ギーグの逆襲』くらいのものである。ほかのゲームも楽しんでいたことは確かだが、周囲に流されて遊んでいたと言うべきであろう。

 街の人々のくだらなくて笑える台詞、仲間たちと見知らぬ土地を旅するような感覚、従来のRPGらしさと離れた見た目や音楽など、とても強く記憶に残っているゲームだ。

rip_I_09.jpg
「チーズ サンドイッチ!」

 これも有名な話だが、『MOTHER2 ギーグの逆襲』の開発が頓挫しかかった時、岩田氏がそれを1年で立て直したというエピソードがある。彼がいなければ、僕の思い出のゲームもひとつ減っていたかもしれない。

最後に

rip_I_10.jpg
「Nintendo Direct 2015.1.14」より

 そして、岩田氏が任天堂の社長になってからは、ニンテンドーDSやWiiといった新しいハードが登場した。最近では、任天堂が“直接”ゲーム情報を提供する「ニンテンドーダイレクト」の司会も氏が担当していたし、「社長が訊く」というインタビュー企画もあるだろう。ほかにも「ほぼ日刊イトイ新聞」あたりでもいろいろ面白い話を読んだものである。

 こうして思い返してみると、単なるゲームユーザーとしていろいろと与えてもらったものだ。これらに関わった人がいなくなると思うととても寂しいが、しかしこれだけの大きな物を残してくれたと考えるべきだろう。

 このほかにもVCには、『バルーンファイト』『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』といった岩田氏の関わったソフトが存在する。残してくれた大きなものを遊ぶ時は、今かもしれない。

コメント

非公開コメント