radiangames Crossfire レビュー

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radiangames Crossfire

 『radiangames Crossfire』はradiangames開発の固定画面シューティング。

 画面の上下に自機をワープさせ、攻撃を回避したりアイテムを収集するのが特徴。現れる敵を倒してゆき、全50Waveをクリアするのが目的。

 詳細については特集記事を参照されたし。

面白いことは間違いない

 とにかく出来が良い。操作性、レベルデザイン、グラフィック、そして音楽のどこをとっても欠点らしい欠点は見つからない。

 プレイする上でも親切な作りになっており、かなり円滑に遊べる。例えば、新しく現れる特殊な敵がいる場合、まず、その種類単体だけで出てきてくれるWaveを必ず用意してくれるのだ。そのため、たとえヘルプを読まなくてもどういう性質を持っているのか、どういう対応をすればいいのかがすぐに理解できる。

 その後の応用ステージでは、ロジックを込めた敵配置がなされているのも良い。攻略パターンを見極めればうまくクリアすることが可能だし、それが理解できないプレイヤーは無限のコンティニューで力押しが出来る。
 そしてそれらの合間に、ボーナスアモーが手に入るステージやパワー・スピードアップのあるステージが挟まれており、緩急がしっかりとついている。

 あまりスケールの大きくないゲームということもあって、手落ちになりがちな部分をほとんどカバーできているだろう。一回目のクリアまでは、まず多くの人が楽しませてもらえるはずだ。

クリア後に抱える問題

 さて、一度ゲームを終えたあとは、少しルールの違う「ターボモード」と「メガウェイブモード」が開放されるし、あるいはハイスコアを目指すプレイをしてもいい。だが、これらをミッチリ遊べるかとなると難しいところ。

 いくら趣向を凝らしてみようとも、基本は50Waveのみの作品である。肝心のステージ構成が同じとなると、ただでさえ飽きやすいプレイヤーの心は簡単に離れていってしまう。もちろん、ハイスコア稼ぎという茨の道へ裸足で踏み込めればかなり楽しめるであろうが、そういう人はあまり多くないだろう。

 50Waveのクリアには、程度の差はあれ1時間くらいあれば十分だ。つまり、ゲームの全貌を見るのはあっさりと終わってしまうのだ。これにはちょっと、物足りなさを覚えても仕方あるまい。
 とはいえ、その短い時間で満足させることができればまったく問題はないはずである。実際、最終ステージは難易度がグンと上がり、攻略した時の喜びは強めに感じさせるような意図が見える。だが、そもそもがコンティニューし放題、おまけにエンディングもやや殺風景ということで、クリア時の達成感は残念ながら弱いものとなっている。そしてオマケも薄いとなれば、やはりどこかに食い足りなさが残る。

 これは『まもって騎士』と同じで、こじんまりと小奇麗に纏めたが為に、充実したゲームになるところまでは手が届かなかった作品といえそうだ。そして、現代風に優しく作ったところも却って問題を孕んだ。厳しく難しければ、今度は噛み応えが出て、それに伴い満腹感も出たはずだ。

 無論、この値段であればそれで結構、という意見もあるだろう。それに、これが悪いというわけではない。気軽に短い遊びたいプレイヤーにはこれで十分だろう。しかしこのあたり、もう少し手を加えたり考え方を変えれば、もっとうまくいくようにも思うのだ。

更に高みを

 そもそもうまく攻略パターンを用意してあるゲームなのだから、それを見つける楽しみを教えてもいいのではないだろうか。

 例えば、コンティニュー回数に制限をつけてみてはどうか。こうなると、脳みそが筋肉になっている戦法は最後まで使えず、敵を倒していく戦略性をキッチリと知らなければならない。となれば上達する楽しみが味わえるし、全Waveクリア時の喜びも一入であろう。
 もちろん音を上げる人がいるかもしれないので、プレイしていくうちにコンティニュー可能回数が増えていくという要素を追加するといいかもしれない。

 あるいはシステムはそのままで、アワードシステムを採用してはどうだろうか。コンティニューをしないでクリアすることを目指させるためにゲーム内での報酬を用意するのは、最も手っ取り早い手段だ。これさえあれば、やってみようと思わせることができるようになるかもしれない。同時に、上達なんてかったるいと思う人は無視することができる。

 この戯言を実際にやれば確実にゲームが面白くなる確証がある、と言えるほど僕は愚かではないが、こういった手段を用いて満足感を高めれば、より面白いといえる作品になるのではないだろうか。


 とはいえ、現状でも十分によく出来ていることに違いはない。特に目新しいものというわけではないが、XBIGのシューティングで一二を争う完成度である。むしろ制作費などの点を考慮すれば、これ以上を望むのは欲張りなのかもしれない。

 とにかくこの『radiangames Crossfire』は進歩する余地を残しているとはいえ、十二分に名作と考えていいだろう。いくらか物足りなさを覚えるプレイヤーもいるであろうが、それ以外は見事なもの。XBIGの傑作として高く評価されてもいいはずだ。
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