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Xbox360 IndieGamesで石を拾う 11 【The war of the end of the days】

The war of the end of the days

 まるで島本和彦の『吼えろペン』であった話のようなのだが、Xbox360インディーズゲームには「体調を崩すくらいに面白くない」ものがある。それが今回紹介する、『The war of the end of the days』という作品だ。製作者はDiego Salazar。値段は80マイクロソフトポイント。

 まさに、このイカれているタイトルにふさわしい内容になっている。まるで再臨のない黙示録だ。

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パッケージ画像
 インディーズゲームをしばらくやっていて思ったのは、そもそも普通のパッケージゲームとは、面白い・面白くないの方向性が違うという点だ。商業作品というのは基本的に売れるものを作ろうとしている。ただ、品質の高低はもちろんあるし、挑戦的な内容であったりすれば売れるとは限らない。逆もあって、内容は無難だがとりあえず受けがいいものを出す、ということもあろう。そういった点で面白かったりそうでなかったりということになるが、それでも、みんなが売ろうとしているのである。

 これを見るとすぐに拒絶反応を起こして、やれ商業主義だの成果主義はいかんと言い出す人がいる。僕もゲームプレイヤーとしてそう思うこともなくはないのだが、はっきりいって、そのほうがまだマシなのである。

 Xbox360インディーズゲームのように条件さえクリアすれば配信可能な場となると、端から売れる可能性を微塵も感じさせないような作品が人の手に届くわけである。忌憚無く言えば、そんなものは道端に吐かれているゲロ未満の存在だ。誰が手に取るのかさっぱりわからない。カラスがついばめるだけ、吐瀉物のほうがまだ価値があるといえよう。

 しかし、こう言う人もいるだろう。一流企業のプロが作ったゲームに対し、少人数チームや個人で作ることの多いインディーズゲームとなれば質が落ちて当然。それに、アイデアや情熱で、全体でなく一部を相手に勝負すればいいじゃないか。尤もである。実際、そこで勝負して見事に成功し面白いといえる作品は出てきている。ああ、確かにそういう作品は楽しい。最高だ。普通の商業作品では決して味わえない、インディーズゲームの醍醐味と言ってもいいのではないだろうか。

 だがしかし、だがしかし! そもそもそういった面で勝負するという意図がない、あるいは何も表現できていないゲームというものは最悪なのである。そしてそういう作品が実際にありッ、目につきすぎるッ! 品質も情熱もアイデアもない上に、ニッチ層も狙わないゲームなんて、何のためにあるんだ?!

 まだ「看板だけ綺麗に描いて消費者を騙そう」と思っている、悪意のあるがめついメーカーのほうがいいのだ。インディーズゲームはそもそも「看板も描けないけど配信しよう!」というのが罷り通ってしまう。本当にタチが悪いのは、意図して行う悪よりも、無邪気な一挙手なのである。

 もっと言えば、需要があって売れるだけ、喜べる人がいるのである。「こんなもん売るんじゃねーよ!」、「なんでこんなものが買えてしまうんだ!」、「誰がこんなのを欲しがるんだ!」。あまりに自分の趣味に合わない作品を手にしたり見掛け倒しの作品を遊ぶと、こんなことを言いたくなってしまう。しかし、勝てば官軍、開発費さえペイできれば、ユーザーからはともかくメーカーとして出した意味はあるのだろう。

 しかし、インディーズゲームおいて、その言葉は真実のものとなる。売ろうとする意図すらなければ、「こんなものを買う人がいない」し「なんで買えるのかわからない」こともありうる。そして、本当に「そもそも誰も欲しがっていない商品」にだってなり得るわけである。しかも、当然のように売れるはずがないという有様。場合によっちゃあ、僕みたいな人に貶される始末である。

 こうなればまさに世に出る意味がなく、これぞ本当の駄作と呼べるのではないだろうか。中身のないキャラゲーだって、キャラクター商品ということで飛びつける人がいるだけ、まだマシなのではないか? つまらない上に、キャラクターすらいないキャラゲーのようなものがここには転がっているわけだ。これをひどいと言わずなんと言うのだ。

 だからこそ、今日はこの駄作未満を紹介させてもらう。決してインディーズゲーム自体を悪く言いたいわけではないし、すべてがこんなモノであるとは間違っても言わない。だが、こんなケツの穴の皺にたまったカスみたいな作品が存在するということは、間違いようのない事実なのだ。そこを理解してもらいたい。

泣きたいゲームの流れ

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タイトル画面
 初っ端から飛ばしたが、それほどこのゲームがつまらないというわけである。いやむしろ、単純にこの作品をやった直後だから頭に血が上っているだけなのかもしれない。

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メニュー画面&操作説明
 さて、気を取り直して内容に入っていこう。このゲームはFPS(一人称視点シューティング)である。そして、上の二つがメニュー画面と操作説明画面だ。ちなみに、こういった操作説明画面などがしょぼいゲームは総じて駄作である、といっても過言ではない。

 これはXbox360インディーズゲームの宿命といってもよく、「これらの画面を飾る技量がない = まともなゲームを作る技量がない」という可能性が高いのだ。もちろん、デザインまで手が回らなかったという場合もあるだろうし、実際そうなっているものの面白く出来上がっている作品はあるだろう。ただ、残念ながら、こういった端々に力を入れられないというのは、たくさん注がねばグラスから受け枡に日本酒が溢れないように、細かい部分にまで注げる力が無ければ本編もきちんと作れないということが多いのだ。

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ゲーム画面
 そして、今回においてはその推測が正しいのだとゲームを開始してすぐに知らしめられる。ベニヤ板を数枚貼り付けたかのような安っぽいグラフィック、「みょんみょみょん」と意味不明に鳴り続けるBGM、角ばりすぎていて殴ったら痛そうな銃、ひどい操作性、そもそもこの時点で外にいる敵と目が合ってるなど、たった一場面から苦味が溢れ続けている。あんまりな内容に心臓がドキドキして、外にいる敵と吊り橋理論で恋をするかと思った。

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謎の電話
 どうやら敵を殲滅させればいいらしいので、外へ出ようとベランダ伝いに移動していく。このゲーム、先ほどの通り極端に操作性が悪い上に視野角が狭いのか、壁の近くにいくとなぜか自分がなにを見ているのかさっぱりわからなくなる。このせいで悪影響が出てくるのだが、それは後に記そう。

 そして、画面の場所にたどり着くと、なぜか唐突に電話が鳴る。てっきり何かイベントがあるのかと思い込んでいたが、単純に鳴っただけであった。さっぱり意味がわからないのだが、これも後にわかることとなる。

 それにしても、まったくもって生活感を感じられない家である。緑色のソファーは五個も六個もあるし、固定電話は(上の画像では見えていないが)なぜか並んで二個あるし、それが置いてあるのは謎の木の出っ張り。挙句に、奥には弾が補充できる銃まで置いてあって、一体どんなハードボイルド生活をすればこんなことになるのか気になってしまう。この家の住人は固ゆでどころか、茹ですぎて人間性が昇華してしまったのではないだろうか。

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敵との対峙
 画面がガクガクと揺れる階段を下り、ようやく敵さんとのご対面。普通だったらこの時点でRTを引いて攻撃したいところだが、そうはいかない。このゲーム、なんと相手の射程内に入らなければダメージを与えることは不可能なのである。……やはりこの、手に持ってる銃は近接武器なのか。いや、そんな伏線は回収しなくていい。

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なんだこの敵
 仕方なく相手の射程内に入ると戦闘開始。相手は手につけた扇風機をぐるぐる回す攻撃を仕掛けてくる。……えーと、やる気あるんスか。いや、最初の戦闘だからこういう簡単なやつなのかもしれない。そう思いたかった。しかし、最初から最後までコイツは出てくるのである。一応もう一パターン、肩からミサイルを撃ってくれるというヤツも存在しているのだが、というか、その二つしかない。ああ質実剛健っていうんだねこういうのは!

 おまけに、この扇風機野郎に触れられるとほぼ即死である。超高速で連続ダメージが入る仕様なので、嫌でも死ぬ。ではさっさと倒してしまおうとするも、敵にダメージを与えると謎の爆音がするという、これまた妙な精神攻撃を仕掛けてくる有様なのである。なんて素晴らしい兵器なのだ。少なくとも僕に対しては、コントローラーをモニタに投げたくなるくらいのダメージを与えたぞ。

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敵出現の瞬間
 苦痛に耐えながらヤツを倒すと、瞬きした瞬間、音もないのにどことなく新しい敵が出現する。妖怪や幽霊も腰を抜かす出現方法で、更にこちらの耳と精神を殺そうというのだ。先ほどの音波攻撃といい、殺人兵器としては百点満点といわざるを得ない。今すぐにこのゲームごと存在を消滅させなければまずい、と思うほどの脅威を感じる。

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わかりやすいゴール
 何匹か敵を倒し、出口を見つけるとようやくステージクリア。ちなみにほぼ一本道のゲームなのだが、この出口がなっかなかわかりづらい。プレイヤーの視線をうまく次へ誘導できていないのはもちろん、むやみに影をつけているせいで壁と床の区別がつかなかったりするので、一本道なのに迷うという画期的な出来になっている。相手は本気で主人公とプレイヤーを殺そうとしているのがよーくわかる。ああもう、盆休みも終わりだっていうのに、このEXITから今すぐ国へ帰りたいッ!

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リザルト
 クリアするとこれまたショボいとしか言いようのないリザルト画面が出る。そしてここで、「シークレットエリア」や「トレジャー」なる概念があることを知らされ、プレイヤーは歓喜の声をあげるだろう。やっほう! まだまだ遊び応えがあるぜ! もういやあああああ! 既に爆音兵器と二度と戦いたくないいいいい!!

終わってるのは世界じゃなくてこのゲームだ

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二面
 万事こんな調子でゲームが続くわけで、面白くないとかそういう話ではない。製作者への恨みすら募りそうな状況である。

 二面も初っ端からわけがわからず、レゴブロックのような謎の物体が放置されているし(左画像)、人間が住めるとは思えない小さなハリボテ小屋が並んでいたり(右画像)と、狂いきった世界が延々と表現されている。もちろん爆音兵器はここでも健在。なんだかだんだんと世界を救う気力がなくなってきた。

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謎の迷路
 そして道中には謎の迷路が配置されており、これがもうだっるいのなんの。視点移動がぎこちない上に周囲は壁だらけのため、迷路自体は単純なのに自分の立ち位置がよくわからず混乱しはじめ、挙句には酔って気分が悪くなってくる。これが先述の不具合である。

 その上、迷路の途中にはバリーンとガラスの割れる効果音が意味不明に挿入されている。最初は何事かと思ったが、どうやらこれはプレイヤーを驚かそうとしているらしい。となると、最初のステージにもあった電話もきっとこれに似たものなのだろう。……意味がわかんねーよ! 誰がこれに驚くんだよ! むしろ訳がわからなくて混乱するよ! と、プレイヤーは製作者の意図がまったくわからずビックリさせられること間違いなし。

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三面
 神でも仏でも旧支配者でも深きものどもでも藁でもいいから助けてくれと叫びたくなるのだが、悲観しても何も変化しない。三面も意味がわからないオブジェクトがある場面からはじまるし、ついでになぜか常時アラートが鳴っている。おそらく敵に見つかったとかいう設定なんだろうけれど……、おい、その横着してテレパシーでストーリーを伝えようとするのを今すぐやめろ!

 しかもここで唐突に、弾が出なくなるバグが発生。正確には超高速で弾が出る現象なのだが、150発すべて当たり判定がなくなっている状態で連射できてしまうという状況のため、ゲームの進行を妨げるだけである。こうなったらもはやただの酔いやすい3D迷路ゲーである。やったね! 敵攻撃時の爆音を聞かなくて済むよ!

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またバリーン迷路
 そしてやはりここにもあるんですよ、バリーンという音が鳴る迷路。僕は何をやってるんだ? FPSをやってるんじゃないのか? なんでこんなクソ迷路でさまよっているんだ……。

 蒸し暑い真夏日に、ヘッドフォンをしながら一人部屋でこの迷路を彷徨い続ける。僕の気が狂ったら、間違いなく原因はこのゲームだ、と医者は診断するだろう。

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四面
 四面にたどり着いても何も変化は起こらず、またバリーン迷路はあるし爆音兵器はいるし、意味不明に戦闘機が上空を飛ぶ音がしたり、いないのに犬の声がするのも同じ。どう考えても人が住める気がしない狂気の部屋があるのも。もうやだ。おかあさーーーん! たすけてーー!

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ヘリポートにて
 そして、最終地点と思われる飛行機がある場所に行っても何もない。他にいける場所はないのでこれで正解だと思われるのだが、何もできない。おまけにここ、スタート地点と壁を挟んで隣同士である。敵はあんなにも優秀なのに、主人公はここまで愚かしい。奇声をあげるのをこらえていたが、そろそろ喉から漏れてしまいそうである。

 結局、飛行機は当たり判定がシビアなだけで、うまくめり込んで乗ることができた。当然のように乗るための説明は一切ないし、乗る描写もない。飛んでいるムービーなんてあるわけがない。あるのは、真っ黒でセンスのないリザルト画面だけ。ゲームプレイ自体より、ステージ間の繋がりを想像させることに重きを置いてあるという作者のメッセージが聞こえるようだ。今すぐ、その都合のいい電波を僕の脳みそに送るのをやめろ!

悲惨すぎる終末

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五面
 さて、ヘリコプターに乗って五面へ到着した。なんだか空の色がおかしい。このゲームは侵略者に襲われているという設定らしいので、その影響なのだろう。いや、そもそもこの世界がおかしいのだ。大体、上の画像にある緑色をしたマンションなんてキチガイが作ったとしか思えないし、他の建設物を見てみても黄色一色だったりするのだ。おかしいのは空の色じゃなくて、この世界だ。誰だってそう思う。僕もそう思う。

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ああもうまたかよ
 そして、住宅街と思わしき場所なのに当然のように迷路が二個も三個も! 色彩感覚がおかしくて、迷路がインテリアとして重要視されていて、屋内の家具は同じものばっか揃えるし、なぜか天井が低すぎるこの世界が狂っていないはずはない! そして、今まで鳴っていたバリーンという効果音は、このステージではついに何もない屋外で鳴り始める始末。これはキチガイの世界だ! こんなものは可及的速やかに滅ぼさなければならないッッ!!

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またか、と突っ込む気すら失う
 散々発狂してたどり着いた先はやはり以前のステージと同じく、スタート地点と壁一枚を挟んだだけの場所。どうやらこの主人公、壁を乗り越えるということを学習しないらしい。ゲーム開発者にとっては最高におりこうさんな野郎だ。こいつのケツをスパイクで思いっきり蹴飛ばした挙句、バッドをぶち込んでやりたいね。

 そしてこの先に進むべく階段があるのだが、これまた問題が過ぎる。

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二段目の階段が問題
 どうもこのゲーム、この階段で終わりのようなのだ。なぜかというと、二段目の階段を踏むことができないのである。見た目には存在するが触れることは不可能なので、進むことが出来ない。ではここ以外のルートが正解なのではとも考えたのだが、そもそも一本道だから他の場所というのは考えられない。

 バグなのか、あるいは隠しルートのようなものがあってそちらへ進むべきなのかはわからないが、それを調べる前に、誇張抜きにゲロを吐きそうなくらいに気持ち悪くなってきた。ひどい操作でクソそのものの迷路を何度もやらされたせいで、三半規管が狂ってしまったようだ。誇張抜きに吐く寸前まで追い詰められたので、あらゆる意味でこれ以上遊ぶことはできない。本当に、体調を崩すくらいに面白くない……。

 それでも褒めるべき点はあるんじゃないか、だと? 家庭用ゲーム機で作品を公開したいという自己満足を満たすためだけに、ここまで他人に不快感を与えることに耐えられるその神経は、実に素晴らしいといえよう。しかも金までとってなのだから、神経はボディービルダーの二の腕くらいに太いわけで、いやひょっとして、この作品は悪意の塊なのか? それならば見事に意図を達成できているような、いないような。

 ああもう、ゲロまで吐けて未完成で100円なんてとにかく最高だ。控えめに言って今すぐこのゲームは滅べ! 狂った世界なんてさっさと滅べ! ついでにインディーズゲームなんて滅んじまえ! ……いや、最後のは言い過ぎた。けれども、本気でそう思わせてくれるくらいに、心底どうしようもないゲームであった。おえっ、ぎぼぢわるい……。


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The war of the end of the days 80ゲイツ Xbox.com詳細ページ
開発元: Diego Salazar ジャンル: シューティング 開始日 2010/07/24

 一人称視点シューティングなのに全方位にどうしようもない感をシューティングしている作品。
 作者の方には大変申し訳ないと痛感しておりますが、終わってんのはこのゲームだ、と言わせていただきます。
 いやァ、Xbox360インディーズゲームって、ほんっとうーに、いいものですね。
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